フランスからグローバリゼーションとオルタナティブを考える新しいフランス学
最新記事

Shuhei のフランス語読解:バディゥを読む(1)

Bonjour/Bonsoir, mes amis !

お偉い方々がなにかにつけ白か、黒かを人々に迫るせいでしょうか。月日の経過が慌ただしく、先日 La Toussaint を過ぎたかと思えば、もう Les Champs-Elysées  ではクリスマスに向けて華やかなイルミネーションが灯されました。

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アフリカとフランス ‐ 軍事介入、自動車、フランス語

現在、アフリカでエボラ出血熱が猛威をふるい、アフリカ大陸以外にも広がる勢いである。それでなくてもアフリカから届くのは内戦とか虐殺とか、イスラム武装勢力の暗躍とか、ネガティブなニュースが多く、地球の最後のフロンティアと言われるアフリカは大丈夫なのかと心配になってくる。しかし、この心配は後で述べるように、アフリカを貧困と紛争のイメージで描きたがる、欧米メディアのひとつの効果に過ぎないのかもしれないし、エボラ出血熱騒動も、アフリカと世界のつながりが深まってきたことを示しているのかもしれない。

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トリュフォー没後30年特集④―トリュフォー映画・独断的ベスト10(その2)―

5位:『終電車』(1980)
トリュフォー映画最大のヒット作。セザール賞10部門独占。トリュフォーはこれで名実ともにフランスを代表する映画監督となった。カトリーヌ・ドヌーブ、ジェラール・ドパルデューのいずれも素晴らしい演技を披露している。この映画がこれだけフランスでもてはやされたのは、「ナチス・ドイツによる占領下のパリ」というフランスの最も辛い経験に対して、その悲惨な出来事から目を背けることなく、しかし、登場人物たちを気高く描き切った点にあるだろう。

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トリュフォー没後30年特集③―トリュフォー映画・独断的ベスト10(その1)―

トリュフォー映画ほど人によって好みが変わるものも珍しいのではないだろうか。『恋のエチュード』を最高という人もいれば、「あの主人公の優柔不断さだけは絶対に許せない」と憤慨する人がいるという具合に、映画ファンの中でも毀誉褒貶の幅が激しいのがトリュフォーの映画である。そんな彼の映画を今回は執筆者の独断と偏見で順位付けをしてみよう。

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What Valérie really wants …フランス大統領の EX を巡る考察

ヴァレリー・トリールヴァイレールがオランド大統領と公式に別れてからはや半年が経つ。本当にお気の毒な人だった。大統領とはもともとぎくしゃくしていたらしいが、あのカッコ悪い密会(運転手付スクーターに二人乗りして逢い引きの場所へ移動、SPが朝食のクロワッサンをデリバリー)がゴシップ雑誌にスクープされ、全世界に喧伝されてしまった。

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若者言葉はどこでも同じ?

先日、最近の新語がニュースで取り上げられていた。「ディスる」(非難する)や「コクる」(告白する)などの造語や、「詰まる」(終わる、ダメになる)などの新用法が紹介されていた。僕自身は使わないものの、だいたいは意味が分かって、ほっとした。若者相手の商売だから、見当もつかないというのは、ちょっと淋しい。

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Shuhei のフランス語読解:クンデラを読む(4)

 Bonjour, bonsoir mes amis ! みなさん、お変わりありませんか。先の日曜に噴火した御嶽山のことはフランスのメディアでも大きく取り上げられていました。広島の土砂崩れに火山の噴火、そしてまたこの週明けには台風が接近する恐れがあるとの報道もあります。

そうした災害をきっかけに思い直してみると、本来この日本という国土は、大変自然条件の厳しい国であることにあらためて思い当たります。

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トリュフォー没後30年特集②―J=P・レオー、あるいは引き裂かれた人生―

トリュフォー映画と言えば、俳優ジャン=ピエール・レオーのことがすぐに思い出される。自伝的シリーズでトリュフォーの分身ともいえる主人公アントワーヌ・ドワネルを演じたこの俳優を見たことがないフランス映画ファンはいないはずだ。しかし、彼に対する反応は様々であろう。強烈にドワネルの人生に肩入れしてレオーを愛する人もいれば、ドワネルの優柔不断さをレオーのそれと同一視して、どうしても好きになれないという感想を抱く人もいる。確かにレオー自身の生の在り方も複雑で、苦労の連続であったことが様々な証言から明らかになりつつある。

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アエロトランの廃線をめぐって

オルレアンからパリへ向かう電車に乗ると、右側に奇妙な高架がしばらく続く。一見するとモノレールに似ているが、凸型のコンクリート製の線路で、使用されている様子はなく、落書きだらけだ。駅らしい廃墟も見当たらない。ボース平原をひたすら横切って、ある地点でぷつりと途絶えてしまう。

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トリュフォー没後30年特集①―トリュフォー映画の女優たち―

1984年10月21日。ヌーヴェル・ヴァーグを牽引した映画監督フランソワ・トリュフォーが急逝した。享年52歳。そして、あれから30年の月日が流れた。その間、フランス映画の地勢図は大きく変わった。L・ベッソン、L・カラックス、J=P・ジュネ、A・デプレシャン、F・オゾンら気鋭の新人監督が次々に頭角を現す一方、ドゥミ(1990)、ルイ・マル(1995)、ブレッソン(1999)、ロメール(2010)、シャブロル(2010)、ミレール(2012)、シェロー(2013)、そしてレネなど(2014)、「作家」たちが相次いでこの世を去った。

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黒カナリアのハワイ二人旅

 なんと今回はハワイである。あちこち世界を旅しているのに今更のハワイ。ま、今回の道連れ、親友 N と相談の上、あまり遠くなくハードでなくかつ治安も清潔度も信頼のあるところというのでついに「憧れのー?」ハワイとなったわけである。したがって今回はハノイに続き二度目の二人旅。

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2013年も’1.99’ とフランスは高い出生率を維持

2013年も’1.99’ とフランスは高い合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子どもの数)を維持した。「手厚い出産奨励策」と「育児と仕事の両立のしやすさ」が低出生率に悩む日本など他の先進国との大きな違いと言われる。前者に関して言えば、フランスでは政府の補助政策の効果が大きく、出生率を上げることは、結局、予算をどう配分するかという政治的な選択にかかっている。また後者に関して言えば、女性の家事負担が大きい国ほど出生率が低い傾向があるが、仕事と家庭という男女の役割分担は男女を心理的にも引き離してしまい、結果的に子供ができないということも指摘されている。

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フランスで無銭乗車をしたら

初めてフランスに行ったときのこと。シャルル・ド・ゴール空港から RER でパリ市内に入ろうと思ったが、切符売場がすぐに見つからず、うろうろしていたところ、黒人の青年が現れた。彼の行く先を見ていれば分かるかもしれない、と思っていたら、そのまま颯爽と改札口を飛び越えて、ホームへと走り去ってしまった。僕がフランスの鉄道で最初に見たのは、鮮やかなまでの無銭乗車の現場だったことになる。

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「Shuhei のフランス語読解 :クンデラを読む」(3)

Chers amis、みなさん、今年も厳しかった夏をなんとか乗り切られたことと思います。まだ暑い日も続くと思いますが、九月の声を聞いてさすがに酷暑も一段落ですね。フランスの暦でいうと、九月は学年はじめ。Rentrée scolaire となります。またフランス語の文章にいっしょに取り組んでゆきましょう。

ひき続き、クンデラのカフカ論を読んでゆきます。下記を参照下さい。

bibliobs.nouvelobs.com/romans/20140603.OBS9277/j-aimerais-definir-la-beaute-de-kafka-mais-je-n-y-arriverai-jamais.html

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2013年思い出のテレビアニメ

気がつけば2014年も晩夏。溜まる一方の録画、HDの残量との戦い…見るべきか消去すべきか…葛藤の日々。昨年見たのはどのアニメだったのかすでに記憶が曖昧、という残念な状態ですが、整理がてら振り返ってみたいと思います。

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黒カナリアの映画時評

今回ご紹介するのは、ウェス・アンダーソン監督の「グランドブタペストホテル The Grand Budapest Hotel 」、インドの新鋭リテーシュ・バトラが監督・脚本の「めぐり逢わせの​お弁当 The Lunch Box 」、シルヴァン・ショメ監督作品にして 「アメリ」のプロデューサーの最新作「僕を探して ATTILA MARCEL 」、そしてドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、ジェイク・ギレンホール主演「複製された男 Enemy 」の4本です。まだ映画館で上映中ですので、参考にしてみてください。

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浅野素女著 『同性婚、あなたは賛成?反対?-フランスのメディアから考える』

 『フランス家族事情―男と女と子どもの風景』など、浅野素女氏は フランスの家族の変容をテーマにした著書で知られるが、本書では「すべての人に開かれた結婚 mariage pour tous」をめぐる議論がフランスを分断するまでに至った背景を、保守・革新・中道を問わないフランスのジャーナリズムを丹念に追うことで、解明しようとしている。

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夏休みニコニコ大会 フランスの超ショート・コメディを見よう!

フランス産コメディ・ムーヴィーは、ハリウッド製のものに比べるとどうも敷居が高くて・・・と感じているみなさん!フランスでも、アメリカや日本と同じベタなお笑いの需要がちゃんとあるんです。

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『アグリゲーター 5年後に主役になる働き方』を読む

ノマド論の先駆者であるジャック・アタリは裕福な勝ち組ノマドを「ハイパーノマド les hypernomades 」と呼んでいる。彼らは自営業者、広義のフリーランスであるが、世界を見渡してもせいぜい数千万人しかいないエリートたちだ。具体的に言えば、金融業や企業の戦略家、保険会社や娯楽産業の経営者、ソフトウェアの開発者、法律家、作家、デザイナー、アーティスト、オブジェノマド(モバイルの類)の開発者たちである。

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Tu Kiffes La Vie!! ナウェル・マダニが放つ新しい笑いの Groove

ファレル・ウィリアムスの特大マラソンヒット”Happy”。ご機嫌なビデオクリップもヒットの原動力となりましたが、アーティストの推奨もあって世界中のあちこちでこのクリップがカバーされ、作り手の個性やお国柄を反映したあまたの作品が発表されています。フランスも例外でなく、チャリティ目的の動画を含めあれこれアップされていますが、一番人気なのがコメディエンヌ、ナウェル・マダニが仕掛けた“Tu Kiffes La Vie”。

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「Shuhei のフランス語読解 :クンデラを読む」(2)

Bonjour ou Bonsoir, mes amis ! 「Shuhei のフランス語読解 :クンデラを読む」の二回目です。英語に比べれば馴染みの薄いフランス語のまとまった文章を読むなんて、考えてみればなかなか難儀なことです。それでも、思いのほかたくさんの方にこの新コーナを読んでもらっているようで、J’en suis très content.