フランスからグローバリゼーションとオルタナティブを考える新しいフランス学
最新記事

対照的な二人の演劇人が逝く―蜷川幸雄(1935-2016)と佐伯隆幸(1941—2017)―

2016年から2017年にかけて、全く対照的な二人の演劇人がこの世を去った。蜷川幸雄と佐伯隆幸である。一方は日本を代表する演出家。晩年に至るまで続いたその派手な活動ぶりと多くの若い俳優たちに与えた影響を知らぬ者はいまい。

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上映中!「モン・ロワ~愛を巡るそれぞれの理由」

スキーでスピードを出し過ぎて転倒し、負傷した女性弁護士トニー(エマニュエル・ベルコ)が、リハビリに励みながら、愛したジョルジオ(ヴァンサン・カッセル)との過去について振り返る。トニーは治療の最初にカウンセリングも受け、見透かされるように、けがをしたときの心理状態について尋ねられる。ひざにまつわる言葉遊び。

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『沈黙』の映画化は成功したか?―スコセッシが描く遠藤周作の世界―

マーティン・スコセッシと言えば、初期には『タクシー・ドライバー』(1976)や『レイジング・ブル』(1980)といった斬新な作品でハリウッドの話題を独占し、その後も『カジノ』(1995)や『ギャング・オブ・ニューヨーク』(2002)といった大作を連発し、近年では『ディパーテッド』(2006)で遂にアカデミー監督賞を受賞、コッポラやスピルバーグと並ぶアメリカを代表する映画監督の地位を確立したとされている。

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稀代の名優、渡瀬恒彦を追悼する―『時代屋の女房』から『ちりとてちん』まで―

2017年3月14日に渡瀬恒彦が亡くなったというニュースは多くの映画ファン、TVドラマファンを驚愕させたことだろう。そう、渡瀬はこの映画とTVという二つの媒体において、伝説とも言える傑作の数々を生みだした数少ない俳優の一人である。

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Nothing Can Stop Us フランス大統領候補エマニュエル・マクロンとそのパートナーの20年

ふた昔前に、TVのお昼の洋画劇場で見たフランス映画。5月革命の最中、シングルマザーのリセの教師が受け持ちのクラスの生徒と本気の恋に落ちてしまう。教え子達からは祝福されるも世間はやはり二人に冷たく、教師は情欲に溺れた悪女と犯罪者扱いされ、最後には死に別れるというお話でした。

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エゴン・シーレ 死と乙女

画家を扱った映画例えばゴッホにせよ、モディリアーニにせよ、貧しくて絵が売れなくてーというなんというか暗いところが嫌だったのだけれど、これはその貧乏くささがない。

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2016年フランスのベストアルバム(ふつごぽん個人選出)

2016年は前半にバンジャマン・ビオレ、クリストフ、カトリーヌなどの充実した新作が発表され、後半はヴァンサン・ドレルムが素晴らしい新作を出してくれました。ここではこれらの有名ミュージシャン以外の作品から今年度のベストアルバムを選んでみたいと思います。

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2016年のベスト映画 (+音楽)

恒例の年末企画、2016年のベスト映画です。今年は管理人が忙しく映画のみの企画となりました。あえて今年の音楽を選びたいという選者には最後にひと言コメントしてもらいました。フランス映画を中心に選んでいますが、今年はアニメ映画を中心に日本映画も盛り上がりました。

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ミルピエ ~パリ・オペラ座に挑んだ男~

パリ・オペラ座バレエは言わずと知れた世界屈指のバレエ・カンパニーであり,この芸術のプロフェッショナル集団から繰り出される舞踊,音楽,舞台芸術は,劇場を訪れた,また映像を目にした者の心をとらえて離さない。

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今月の2曲 クリスマスソング編

いい曲だと思うけどジョンもポールもダニーももう結構、もうたくさん!、と思っているみなさん―街で流れていないクリスマスソングを紹介します。

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意外と知らないフランス人の当たり前7つ

『フランス人は10着しか服を持たない』以降、フランスブームが続いているようです。でも、フランス人がおしゃれだとかスリムだとかいつもワインを飲んでいるだとか、それは本当のフランス人像なのでしょうか?

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『日本人が知りたいフランス人の当たり前』発売記念トークイベント

日仏2か国語でフランスがわかる本『日本人が知りたいフランス人の当たり前』(三修社)の発売を記念して著者(釣 馨 & ジスラン・ムートン)によるトークイベントを開催します。

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元老院がベーシックインカムの試験導入を答申

18歳から65歳までの2~3万人を対象とし、月額500ユーロを3年間にわたって支給するベーシックインカムの試験導入を元老院が強く求めている。

元老院の答申によると、制度採用を求める地域においていくつかの異なった方法で早急にベーシックインカム――長きにわたってフランスの政策論争の議論の的となっている――を試験運用することを推奨している。

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リヨン国際美食館、2018年にオープン!

「フランス第二の都市」にして「美食の都」と呼ばれるリヨン。この地に2018年12月、「リヨン国際美食館(ラ・シテ・アンテルナショナル・ドゥ・ラ・ガストロノミー)」(=以下、美食館)が開館することが発表された。

市の中心にある歴史的建造物「オテル・デュー」内で目下工事が進められている美食館は、「食と健康」をテーマにした体感型ミュージアムである。

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日本で、大成功をおさめる軽自動車 ~ル・モンドの記事 ‘Au Japon, les minivoitures ont un maxi-succès’ より

ズレた美的センス、ちょっと変わったスタイル、独特のタッチパネル機能でもって、「軽自動車」が大成功をおさめている。これら小型車が流行するとは、到底思われていなかったにもかかわらずだ。

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書評:『ポムポムプリンの「パンセ」』

古典は読みにくい。言葉遣いが古いし、いいことを言っていても、言い方が難しかったりする。でも、古典とはいろんな読み方に耐える書物である、ともよく言われる。確かに、本当に大事なことは、原稿に番号を振って読んでいる学者だけに理解できるものではないはずだ。古典は誰にでも開かられている。だから、2016年度のサンリオ・キャラクター人気投票で第1位に輝いたポムポムプリンが、

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Je suis comme je suis ソニア・リキエルという生き方

この8月、ファッション・デザイナー、ソニア・リキエルが亡くなった。享年86才。その死をエリゼ宮が報じたことが示すように、フランスを代表するアイコンだった。

「何の知識もなかったから、やりたいと思ったことはなんでもやってみた。人がどう言おうとかまわない。私はとってもはげしい気性でワンマンだから、自分の望むものや自分自身の声にだけ耳を傾ける。

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スヌーピーとフランス:“Complete Peanuts”完結に寄せて

今年、ついに“Complete Peanuts”全25巻が完結した。1950年から2000年までに連載された、Charles M. Schulzによる日刊漫画『ピーナッツ』の全エピソードを読み継いできた者としては、感慨深い。というか、二度目の連載終了と作者の死を追体験するようで、寂しくなる。

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Using Universal Language ガド・エルマレの挑戦

ひとむかし前に読んだ「コメディアンの出世の花道」、とはこうだった。添え物の舞台の端役や映画・テレビのほんのちょい役を振り出しにこつこつ場をこなし、やがて番組欄や劇場の看板に名前が出るようになる。そのうちに決めゼリフの一つも流行らせてお茶の間の人気者に。

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フランスの埋葬事情~書評『これからの死に方』(1)

フランスでは墓地が観光スポットになっている。初めてフランスに行ったとき、モンパルナス墓地、ペールラシェーズ墓地、モンマルトル墓地を回って、地図を片手に文学者たちの墓を探したものだった。またペールラシェーズ墓地にはパリで客死したドアーズのジム・モリソンの墓があり、墓の前では彼のファンのヒッピーたちが踊っていた。

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「アスファルト」 イザベル・ユペール主演 9月3日公開!

最初はなんなのこの映画―と思うかも。ヒーローもアクションも美女もなし。舞台は何の変哲もない団地。そこに住む男女を巡るオムニバス。

足を怪我した冴えない男と看護婦

高校生と落ちぶれた女優

アラブ系移民の女性と団地に不時着した宇宙飛行士

三組のそれぞれの交流が描かれる。交流というか、愛の形と言えるのかも。