フランスからグローバリゼーションとオルタナティブを考える新しいフランス学
最新記事

イスラムファッションに投資すべきか

数年前にマレーシアに行ったとき、イスラムの伝統衣装、アバヤで全身を覆った女性たちと一緒になった。空港で同じ列に並んで入国審査を待つことになったからだ。初めて間近でそれを見たのだが、意外にファショナブルで驚いた。赤い刺繍が施され、ラメもキラキラ光っていて、ベースが黒だけにいっそうエレガントに見えた。

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フランス語を学ぶ人のためのFBNナビ2016

フランス語を学ぶ学生さんたちのためにナビゲーション記事をアップしました。フランス語に関する情報、おすすめの辞書や参考書、最後に、フランス語を始める人たちへのアドバイスになるような記事や、アンケートで学生さんたちに人気のあった記事をピックアップしました。フランスやフランス語を通して何が学べるのかを、記事を読んで参考にしてみてください。

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今月の一曲 “Que reste-t-il de nos amours? “ Benjamin Biolay

フランス産のメロディはもっぱらシャンソン、フレンチ・ポップスというラベルをはって輸出され、「舶来もの」として親しまれています。しかし、中には、そうしたラベルがすっかり取れてしまい、単に「すてきな歌」として愛されているものもあります。そんな稀な歌を作り歌って世に送り出したのが、シャルル・トレネです。例えば彼の代表曲、”La Mer” は海を越え全く違う英語の衣装を着せられ大ヒット。

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追悼ジョージ・マーティン:ビートルズとフランス

僕がフランス国歌を知ったのは、子供の頃、家で流れていたビートルズの「All You Need Is Love」のイントロによってだった。そのスコアを書いたジョージ・マーティン卿が、2016年3月8日に亡くなった。享年90歳。ビートルズのプロデューサーとして有名であり、それ以上に言うべきこともないように見える。

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複雑な関係をタフに生きる:セドリック・クラピッシュ 『ニューヨークの巴里夫』

フランス人とアメリカ人の恋愛観の違いについて、フランス人は恋人と別れたあとも友人として関係を継続するけれど、アメリカ人は別れたらそれで終わりになる、とよく言われる。アメリカ人の男女関係は基本的に They lived happily ever after (ふたりは末永く幸せに暮らしましたとさ)で、もし別れてしまったらそこでリセットされる。

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あるうち読んどきヤ! 『パリは燃えているか?』 ドミニク・ラピエール&ラリー・コリンズ

パリ解放—と聞くと、思い浮かぶのがモノクロのニュースフィルムの映像。満面の笑みをうかべたパリ市民。美しいパリジェンヌ達の大歓迎を受ける陽気なアメリカの兵士達。フランスの地を再び踏んだド・ゴール将軍。つらい時代が終わった良き日、お祭り騒ぎの日、という漠然とした印象を持たれるのではないでしょうか。

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『水曜日のアニメが待ち遠しい』 – アニメと移民の意外な関係

よくあるアニメ本かと思っていたが、読んでみたら意外に骨のある内容だった。特に面白かったのは、フランスに日本のアニメが浸透していった時期と、フランスにもともと住む中間層と他国からやってきた移民を混ぜ合わせるような都市政策が一種の社会実験としてフランスで進められていた時期が重なり合っていたという、日本からは見えにくい事実だ。

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フランス語:綴り間違いの代償

1990 年にアカデミー・フランセーズによって承認されていた綴り字改革が、2016 年の新学期から学校の教科書に採用されることが決まり、フランスで物議を醸していると2月6日の記事で紹介した。しかし結局は従来の綴りも誤りとはされず、ふたつの綴りが残ることになったわけだが、人を雇用する際に、フランス語の綴りがチェックされ、差別化の基準として使われる可能性を危惧する意見もあった。

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追悼・津島佑子の描いたパリ

2016年2月18日、津島佑子が亡くなった。享年68歳。僕は熱心な読者とは到底言えないが、「生き残った者」をめぐる真摯な作品には、感銘を受けてきた。追悼の意をこめて、パリを舞台にした連作集『かがやく水の時代』(1994)を紹介したい。津島自身が1991年にイナルコ(フランス国立東洋言語文化研究所)で客員教授を勤めた経験を活かした小説である。

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記号と感動 – 追悼ウンベルト・エーコ

ウンベルト・エーコが亡くなった。享年84歳。『薔薇の名前』の小説家としても有名だったが、僕はどうしたわけか、この小説を読んだことがない。ロマネスク教会好きなら絶対に楽しめる、と友人に勧められてから、もう何年経ってしまっただろうか。ただ、僕にとって、エーコは、個人的に忘れがたい作家なので、ささやかな追悼文を捧げたいと思う。

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今月の1曲 “Suffragette City” David Bowie

デビッド・ボウイの訃報を聞く日が来るとは思わなかった、と言ったら大袈裟に聞こえるかもしれません。しかし、それが正直な気持ちです。立ちどまることがあるなんて微塵も感じさせない存在だったからでしょうか。

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パリからの声 同時多発テロとその後

 パリ同時多発テロの後、アメリカ、フランスの雑誌から、印象に残ったパリの人々の声を集めてみました。

■初めて怖いと感じたのは、危機を脱した今の自分には2つの選択肢があるとわかったときだった―逃げることもできる、そして、再び撃たれる危険を覚悟の上で友人たちの様子を確かめに戻ることもできる。

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フランス語の綴りが変わる!? 

「フランス語の綴りが変わる」というニュースが飛び込んできた。実はこの綴り改革は1990年にすでに承認されていたのものだというが、仏紙リベラシオンの記事「Réforme de l’orthographe : ce qui change vraiment 綴り改革:本当に変わるもの」に沿い、改めて一体に何が変わるのか見てみよう。

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映画史に屹立する孤高の天才は逝った―ジャック・リヴェット追悼

ヌーヴェル・ヴァーグの映画作家ジャック・リヴェットが87歳で亡くなったというニュースは、ごくわずかのフランス映画マニアしか驚かせない類の話かもしれない。リヴェットの映画には、確かにゴダールのような強烈なインパクトもなければ、トリュフォーのような親しみ易さもない。ロメールのような分かり易さもなければ、シャブロルにおける「サスペンス」のように特定のジャンルに括られることもない。しかし、

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今月の1曲 “Serenade for Sarah” Michel Legland

『愛と悲しみのボレロ』を劇場で見ました。小学生の頃ロードショー公開を見てから2度目の3時間。子供には見えていなかったあれこれもわかって、様々な思いが交差する事しきりでした。

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FRENCH BLOOM NET 年末企画(4) 今年の注目ニュース

最後は今年の重大ニュースです。bird dog さん、Jaidin さんが、今年の注目ニュースをお届けします。みなさん、良いお年を。そして来年も、FBNをご贔屓に。

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FRENCH BLOOM NET 年末企画(3) 2015年のベスト本

第3弾は2015年のベスト本です。FBN のライターの他に、文芸評論家の陣野俊史さん、NHKフランス語講座でおなじみの國枝孝弘さんに参加していただきました。冬休みの読書の参考になれば幸いです。

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FRENCH BLOOM NET 年末企画(2) 2015年のベスト音楽

恒例の年末企画。第2弾は2015年のベストCDです。今回は FBN のライター陣の他に、アーティストのサエキけんぞうさん、POISON GIRL FRIEND の nOrikO さん、ヒップホップデュオ Small Circle of Friends のサツキさん、音楽にも造詣の深い文芸評論家の陣野俊史さん、マニアックなフランス音楽とフランス語のツィートでおなじみの福井寧(@futsugopon)さん、世界音楽研究家の粕谷祐己さん、NHKフランス語講座でおなじみの國枝孝弘さん、日本で数少ない仏語オリジナル曲を演奏する Bix & Marki の片桐さん、音楽プロモーターのわたなべさんにも参加していただきました。

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FRENCH BLOOM NET 年末企画(1) 2015年のベスト映画

恒例の年末企画、第1弾は2015年のベスト映画です。ちなみに老舗仏映画雑誌『カイエ・デュ・シネマ』のベスト3は、1位はナン二・モレッティ『Mia madre (母よ!)』、2位はアピチャートポン・ウィーラセータクン『Rak ti Khon Kaen (Cemetery of Splendour)』、3位はフィリップ・ガレル『L’Ombre des femmes(女たちの影)』でした。

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Unloved Children —2つのパリ同時テロ事件の影に見えるもの―

2015年11月14日。駅の売店に並んだ夕刊紙の見出しを見て戦慄しました。その一方で、こうも思いました。「やはり起きてしまったか…」今秋、アメリカの幾つかの雑誌で今年1月に起きたパリ同時テロの背景を追った記事が掲載されました。事件発生当初の興奮と距離を置き外国人の視点で冷静に見つめた犯人像と現実は、フランスの抱える深刻な闇をあぶり出していました―次に何が起こってもおかしくない程の。

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グローバリズムの陰画としてのパリ同時テロ

まずは犠牲者を悼むしかない。わたしたちの住むこの世界では、サッカーを観戦し、コンサートを楽しみ、テラス席で食事するのは、なんら咎められるべきことではなく、彼らが殺されるに値する理由など何もない、ということを、はっきりと述べておかなければならない。彼らとは、11月13日の夜、パリの同時テロで亡くなった方々である。