フランスからグローバリゼーションとオルタナティブを考える新しいフランス学

Kids 子供達の9/11

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倒壊した世界貿易センターのほど近くに、公立幼稚園がありました。2001年9月11日の体験を、ティーンエイジャーになったあの日の園児達が語っています。

Toran「僕らはみんなあの衝撃音を聞いた。みんな窓の方へ走っていった。」
Ethan「インターコムからアナウンスが流れたんだ。「建物から退避します。先生方は生徒を至急階下へ誘導して下さい。」
Gloriela「教室ではハムスターを2匹飼っていたの。一匹を手に取って言ったっけ。「大丈夫よ。」って。」
Luca「ママが迎えにきたのは最初の飛行機がぶつかった後で、もう一機が僕の真上を飛んでもう一つのビルにぶつかるところを見たんだ。窓から人々が飛び降りるのも見たよ…忘れられない。ママに聞いたんだ。「下にトランポリンがおいてあるの?」ママの返事は「いいえ。」で、こう言ったんだ。「じゃあどうして飛び下りているの?」ママは「わからないわ。」って言った。それから、避難を始めた。」
Ethan「僕らは避難してヴィレッジにある別の公立幼稚園にたどり着いた。体育館に連れていかれて、紙とクレヨンが配られた。とにかく落ち着かせようとしたんだね。」
Aviya「家に戻ったら、兄さんと一緒にニュースを見たわ。あのとき初めてニュースというものを見たの。」
Ella「両親は、何が起こったのか私には教えないことにしたんだって。テレビを見せてくれなかった。」
Brook「僕の場合、情報から遮断されることは全くなかった。まず、あのことが起こるやいなや、ママはすぐ僕を迎えに来ることができた。ツインタワーから1ブロック半のところまで連れていって、僕を消防車に乗せた―ママはニューヨーク消防局関連の仕事をしていたんだ。通信が混み合ってトランシーバーが使えなかったから、ママはメッセージを伝えに走って戻ってしまった。消防車の中にいる間、消防隊員の人たちが僕に話しかけてきたんだ。自分の子供達や奥さんにメッセージを伝えてほしいって。「坊主に愛しているっていってくれ」「女房に愛していると伝えてくれよ」って、そんな感じ。ある消防隊員の人はこう言った。「大きくなって、良い大人になるんだよ。」ツインタワーが崩れ始めたころにママは戻ってきて、僕を消防車からひきおろすと、グリーンウィッチ通りをさかのぼって逃げた。頭がママの肩の上にのるようなかっこうで抱きかかえられていたから、僕は、タワーが崩れて、人々が手に手をとってビルから飛び下りるのを目撃した。北へ向かってキャナル通りまで走りずくめに逃げて、そこでママは僕を降ろし、泣き出した。」
Adelaide「ぜんぜん覚えていないんだけど、ママが数年前に教えてくれたの。崩壊するツインタワーと飛行機とかの絵ばっかり描いていたんだって。あれにはぞっとしたとママは言ってた。」
Ethan「僕もそういうことをしていたと思う。」
Toran「あの頃僕は、ビルを指差しては「人があそこから落ちてくるの?」って聞いてたらしい。9/11の後、ママは毎晩僕にお祈りをさせた。どんなお祈りをしてたかママが教えてくれたけど、「テロリストがみんな赤ちゃんになって誰にもひどいことをしなくなりますように」とか言ってたらしい。」
Ben「両親は僕がなんにも覚えていないといいと思っているみたいだけど、忘れてしまうということはありえない。」
Ethan「忘れたいなんて思わないな。」
Adelaide「私たちは歴史の一部なのよね。」
Ethan「うん、そうだね。」

雑誌『New York』2011年9月5日、12日合併号より

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GOYAAKOD=Get Off Your Ass And Knock On Doors.

大阪市内のオフィスで働く勤め人。アメリカの雑誌を読むのが趣味。 門外漢の気楽な立場から、フランスやフランス文化について見知った事、思うことなどをお届けします。