フランスからグローバリゼーションとオルタナティブを考える新しいフランス学

細田守監督最新作 『おおかみこどもの雨と雪』

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パリでワールドプレミアが行われた本作品は、『時をかける少女』そして『サマーウォーズ』で人気を博した細田監督の最新作である。実を言えばこの映画を鑑賞するつもりは全くなかった。日頃、どこかほの昏い“萌え”を求めてひたすら深夜アニメを漁っている身には、いかにも健全そうな感動アニメというのは完全に興味の範囲外である。がしかし、先日『時をかける少女』と『サマーウォーズ』が地上波で放映された際、評価高いらしいから一応チェックしてみるか~と気まぐれに録画したのが大正解であった。まず見た『サマーウォーズ』、今さらながら大ヒットした理由がよくわかった。とにかく楽しめた。仮想空間でのバトルにワクワクさせられ、家族ドラマにほろりとなり、登場人物たちがただただ愛おしく、映画後半はなにやら涙目での鑑賞になってしまった。家族で安心して見ることができる娯楽作だ、もう一度見たい。 サマーウォーズ 期間限定スペシャルプライス版 2枚組 [DVD]時をかける少女 【期間数量限定生産版】 [DVD] 続けて見た『時をかける少女』も意外に楽しめた。はるか昔に見た原田知世主演版の記憶がかすかに残っていて、おおまかな内容は覚えていたが、やはり涙が。青春期のまぶしさ、傲慢さそして儚さにこみあげるものがあった。残念ながら個人的にはヒロインにそれほど魅力を感じられず。一度見れば十分かな。 そして『おおかみこどもの雨と雪』はぜひ映画館で、と期待に胸をふくらませ、いざ鑑賞。…残念ながら期待値が高かったせいかもしれないが、それほど楽しめなかった。各要素が生かし切れておらず、どこか不完全燃焼という印象だ。「おおかみおとこ」との恋愛、出産、夫婦愛、親子愛、夫の死、「おおかみこども」の子育て、シングルマザー、田舎暮らし、職探し、子供の成長、と盛り沢山だがどれも中途半端に思え、何よりヒロインがあまりにも純粋すぎて首をかしげてしまった。彼女を母性の権化のようなキャラクターにするなら、おおかみおとことの恋愛エピソードは必要なかったように思う。二人の出会いはぼんやりとした描写に留め、おおかみこども姉弟の愛らしさと成長に伴う悩みを中心にすれば良かったのではないだろうか。そういえば『時をかける少女』だけでなく『サマーウォーズ』のヒロインも魅力に乏しかった。最新作のヒロインは、性格だけでなく、風貌からしてあまり気に入らない。3作共にキャラクターデザインを担当したのは『エヴァンゲリオン』を手がけた貞本義行だが、男性キャラクターの方が断然魅力的に感じた。 ただ『おおかみこどもの雨と雪』の雪ちゃんの小学校でのエピソードは、繊細で情緒に溢れ、好きだ。教室でのラストシーンを見た時、映画館まで足を運んだ価値はあったと思わせてくれた。 厳しい意見を述べたが、今後も細田監督に期待したい。日本アニメの新たな魅力を生み出していることは間違いない。 □公式サイト www.ookamikodomo.jp/ 数日後、今度は『ダークナイトライジング』を鑑賞。色々と突っ込み所はあるが、凄い映画だ。前作のジョーカーと比較すると今回の悪役はやや物足りないかもしれないし、キャットウーマンとの絡みももうひと工夫欲しかった気がするが、何せ陰影に富んだ映像が抜群に美しく、次々と襲ってくる絶望的な状況に立ち向かうバットマン達の姿に素直に感動。映画館で観て、本当に良かった。 cespetitsriens 人気ブログランキングへ ↑クリックお願いします

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