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フランスの町とお菓子(3) ピティヴィエ (Pithiviers)

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ピティヴィエ (Pithiviers) は、パリから南へと電車とバスを乗り継いでおよそ三時間、ジャンヌ・ダルクの活躍で有名なオルレアンと同じ Loiret 県に属する町です。

そして、「ピティヴィエ」は、この町の特産品である伝統的なケーキの名前でもあります。 町の中心では、店によって形は多少異なりますが、どの Boulangerie (パン・ケーキ屋さん)にもピティヴィエが並んでいます。

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ピティヴィエには二つのタイプがあります。 ひとつはパイ生地のようで、フランスで1月6日に食べられているガレット・デ・ロワ(Galette des Rois)とよく似ているもの。(写真中段の右から2つ目。)

もうひとつは、アーモンドパウダーがたっぷり入ったシンプルなケーキに溶かした砂糖をのせて固めた、ピティヴィエ・フォンダン。(写真中段の白いもの。)

今はパイ生地タイプのピティヴィエの方が知名度が高いのですが、歴史が長いのはピティヴィエ・フォンダンの方です。 ピティヴィエ・フォンダンは、なんと古代ローマ時代の交易によって生まれたケーキを起源とするものなんだそうです。 作り方は、いたってシンプルなので、是非挑戦されてみて下さい。

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◆ピティヴィエ・フォンダンのレシピ -材料(18cm丸型)-

【生地】 アーモンドパウダー 125g、グラニュー糖125g、バター 100g たまご 4個、小麦粉 25g、ラム酒 少々
【フォンダン】 粉砂糖150g、水 およそ50cc、ドライフルーツ

-作り方-
1.バターを常温に戻しておきます。
2.ボウルに、グラニュー糖・アーモンドパウダー・バターを入れて泡だて器で混ぜ合わせます。 (3.オーブンを200℃に予熱して下さい。)
4.2のボウルに、たまごをひとつずつ加え、その都度よく混ぜます。
5.最後に、小麦粉とラム酒を加えて混ぜます。
6.200℃のオーブンで、50~60分焼きます。
ケーキに竹串などを刺してみて、生地がついてこなければ、できあがりです。 ケーキの粗熱が取れたら、フォンダンを作ります。
7.ボウルに粉砂糖150gを入れ、少しずつ水を足して混ぜます。ケーキから流れ落ちてしまわない程度の固さに仕上げて下さい。柔らかくなりすぎた場合は粉砂糖を追加して調節可能です。 8.完全に冷めたケーキに、スプーンなどで7をかけます。そして、お好みのドライフルーツを飾れば、できあがりです。

☆冷蔵庫で一晩~寝かせると、味が落ち着いてより美味しくなります!



posted date: 2018/Jan/06 / category: 食・レシピ

神戸在住。パリ留学中にフランスの地方の豊かな食文化に傾倒。フランスの町とお菓子のことを中心にお伝えさせて頂きます。2016年春より、とある山の上にて、地方菓子を味わいながらフランス語・食文化に触れる会を月1で開催中。

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