沖縄在住のフランス人の友人、ひつじさんから、「街角のフランス語を探せ!」というお題をいただき、神戸で実践すべく、カメラを片手に三宮から元町まで歩いてみました。スタートは神戸国際会館。そういえば地下にお店がいろいろ入っていたなと思い出し、降りてみると、やはりそこはフランス語に占拠されていました。お店の名前の半分がフランス語。
カバン店 ’quatre feuilles’ (カトル・フーユ=よつ葉)、食料品店 ’St. Cousaire’ (サン・クゼール)、雑貨店 ’La lettre de Kobe’ (ラ・レットル・ド・コウベ=神戸からの手紙)など。雑貨店 ’Bleu Bleuet’ (ブルー・ブルーエ=青い矢車菊)には Marseille マルセイユの現在時を示す時計がかかっていました。奥には神戸にフランスのブランジュリーを移植した芦屋発の老舗パン屋「ビゴの店 Bigot 」があります。
ブランジュリーと言えば、国際会館に入る前に撮った1枚。SOGO の地下の入り口の付近にある Le Bihan ル・ビアンです。h は発音しません。Wiki によると、Le Bihan est un patronyme d’origine bretonne, qui signifie « petit ». 「小さい」を意味する、ブルターニュ起源の姓のようです。お店の奥ではフランス人らしき年配のパン職人の方がパンをこねていらっしゃいますが、彼が Le Bihan さんなのでしょうか。ここのパン、けっこう気に入っています。ビエノワズリー viennoiserie =菓子パンも美味しい。
神戸国際会館を出て、フラワーロードを渡り、旧居留地方面へ進みます。このあたりは銀行が多いですが、いきなり「Barbapapa パーバパパ」と遭遇。百十四銀行のキャラクターになっているのでした。詳しくはFBN記事「バーバパパとエコロジー」を参照。
旧居留地の石の壁を背景にするとお店の看板も引き立ちます。
le coeur blanc (ル・クール・ブラン)は「白い心」。blanc は「白い」という意味の形容詞で、女性形は blanche になります。例えば女性名詞につけると、la neige blanche (白い雪)。
お馴染みの「エルメス」ですが、フランス語の h は発音されないことを思い出しましょう。Le Bihan でも出てきましたね。
これは洋服屋の名前。オリエンタル・ホテルの敷地内にありました。deuxième classe (ドゥズィエーム・クラス) は「2等車」のこと。deux+ième で2番目という序数になります。ちなみに1等車は première classeです。日本で言うと「普通車」と「グリーン車」でしょうか。
こちらもお馴染みの仏ブランド、Zadig & Voltaire (ザディグ・エ・ヴォルテール)。ヴォルテールと言えば、18世紀の啓蒙思想家を思い出しますが、ブランド名は彼にちなんでいるみたいです。詳しくはFBN記事「汝の意見には反対なれど、そを口にする権利は命を賭しても守らむ 」を参照。
神戸大丸の1階に入っている花に溢れたフラワーショップ、Le bouquet (ル・ブーケ)。花束のことです。イケメンのお兄さんがお花の手入れをしていました。
壁の上の矢印に導かれて、南京町の路地裏に迷い込みます。フランス語を探す旅は私をどこへいざなうのでしょうか。(続く à suivre…)
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