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Category / 本・文学

鹿島茂 『悪党が行く-ピカレスク文学を読む』

文化講座でお題をいただいたので、ピカレスク小説に関する本をいくつか読んでいる。重要参考書のひとつが鹿島茂氏の『ピカロが行く』だ。ピカレスク小説は悪漢小説と訳され、スペイン語の「悪漢、悪党」を意味する「ピカロ」を語源とし、作品としては16世紀...
2013/Oct/06 / category: 本・文学

『お父さん、フランス外人部隊に入隊します』(2)

「おれの育て方がまちがっていたのか」。雄一郎の父親は、息子がフランス外人部隊に志願したのは自分のせいだと思い込んだ。しかしどれだけ考えても、どれだけ内面をつきつめてもわかることではない。答えは彼の中にはないからだ。この本の主人公は雄一郎では...
2013/Sep/06 / category: 本・文学政治・経済

『お父さん、フランス外人部隊に入隊します』(1)

『お父さん、フランス外人部隊に入隊します』は、地方の国立大学を中退し、「就職も決まったので、卒業旅行でアメリカに行く」と身内に告げたまま、フランスに渡り、そのままフランス外人部隊に志願した日本の若者、森本雄一郎のドキュメンタリーである。本の...
2013/Sep/05 / category: 本・文学政治・経済

追悼なだいなだ:『ぼくだけのパリ』

もう1ヶ月ほど前のことになるが、6月6日に作家のなだいなだが亡くなった。享年83歳。新聞では「老人党」の話題が中心だった。僕はほとんど著作を読んだことがなく、とくにコメントすべきこともないのだけれど、たまたま手元にある彼の『ぼくだけのパリ』...
2013/Jul/03 / category: 本・文学

ネットで話題の『ノマドと社畜』を読む

日本でのノマド議論の火付け役のひとつに佐々木俊尚さんの『仕事するのにオフィスはいらない―ノマドワーキングのすすめ』が挙げられる。佐々木さんが「ノマド批判」に応えたインタビューで、最初に「カフェなどで仕事やミーティングや商談をする機会が増え、...
2013/May/05 / category: 本・文学政治・経済

『ローマ法王に米を食べさせた男』―世界と日本の地方が直接つながる

高野誠鮮氏は、石川県羽咋市神子原村で「限界集落」の活性化と農作物のブランド化にチャレンジした、スーパー公務員である。通常、前例を踏襲し、上から言われたことだけやっていれば年功序列式に定年まで地位と給料が上がっていく公務員の世界では、経営的な...
2013/Apr/13 / category: 本・文学政治・経済

今月のあるウチ読んどきヤ!“Alison’s Zinnia(アリスンの百日草)”Anita Lobel

すっかり桜の季節となりました。日本的な春の情緒もよいですが、どこもかしこもそればっかり、となるとちょっとねえ。花もいろいろあるのですよ。そこで紹介するのがこの一冊。ご主人のアーノルドとともにおしどり絵本作家として知られるアニタ・ローベルの作...
2013/Apr/04 / category: 本・文学

ヴァレンタイン・デイの贈り物 – こんな一冊はいかが?

ヴァレンタイン・デイまであと数日。チョコレートはもう買ったけど、ちょっとものたりない。Something elseがあるといいなと思っているあなた、おしゃれセレクトショップやブランドショップを覗いても決め手に出会えなかったあなた、本を贈って...
2013/Feb/11 / category: 本・文学

辻仁成 『永遠者』

著者とツィッターでやりとりする中で書く書評はスリリングな体験である。バンドをやりながら小説を書いて20代を過ごした人間にとって、その両方を実現してしまった辻さんは、ある種の嫉妬の対象であった。それゆえ、辻さんの小説や音楽と素直に向き合う機会...
2013/Jan/13 / category: 本・文学

日本は意思決定システムを構築するのが苦手?――『昭和16年夏の敗戦』猪瀬直樹著

ちょっと古い本になります。先日東京都知事に選ばれた猪瀬直樹さんの著作です。詳しい事情はよくわからないんですが、昨年夏ごろに猪瀬さん自身がツウィートして注目をふたたび集めたらしく(たしか何年か前にも石破茂現自民党幹事長を通じて話題になったはず...
2013/Jan/09 / category: 本・文学政治・経済

今月のあるうち読んどきヤ! 『たった独りの引き揚げ隊—10歳の少年、満州1000キロを往く』 石村 博子

文庫の魅力は、単行本として出版された時に日の目をみなかった良書が今一度店頭に並び新しい読者と出会える場を作ってくれる仕組みであること。今回は、そんな仕組みのおかげで再び書店に並んだとびきりのノンフィクションを紹介します。 (さらに&hel...
2013/Jan/06 / category: 本・文学

FRENCH BLOOM NET 年末企画(3) 2012年のベスト本

年末企画の第3弾は2012年のベスト本です。ベストCDに引き続き、文芸評論家の陣野俊史さん(著作に『戦争へ、文学へ 「その後」の戦争小説論』『世界史の中のフクシマ—ナガサキから世界へ』など)に参加していただいています。加えて今年...
2012/Dec/24 / category: 本・文学

今月のあるうち読んどきヤ!:『女ひとりの巴里ぐらし』

キャバレーが気になって仕方がない。日本の、ではなくパリのである。フィルム・ノワールにもちらちら出てくるキャバレーは、フランスでしかお目にかかれないものだと思う。洗練された踊りと音楽、芸事、そして美しい女たちのヌードが無理なく一体となったショ...
2012/Nov/30 / category: 本・文学

『宮台教授の就活原論』

小4の息子の周囲ではすでに「お受験」に向けて塾通いを始める友だちがぽつぽつ出始めている。友だちのT君は電車で20分かかる遠くの塾まで通い、帰宅は午後10時を過ぎるのだという。中学受験は「いい学校、いい企業、いい人生」の重要な関門である。しか...
2012/Nov/26 / category: 本・文学政治・経済

『ぐりとぐら』とフランス語

子供に絵本を読み聞かせるときには、やはり自分が好きだった本を読んでやりたいと思う。そんなとき、もはや古典中の古典とも言えるのが、『ぐりとぐら』だ。1963年の初版以来、10カ国語に翻訳され、世界中で読み継がれている。知っている人も多いと思う...
2012/Nov/14 / category: 本・文学

大人な感性で読みたい児童書:『ヤーク』

子どもと一緒に大笑い!幸せを絵に描いたようなこの風景、実はこと話が読書となると、実現するのは結構難しい。「変な顔」に代表されるヴィジュアルレベルの瞬間的な笑いの反応を除けば、親子が共有する笑いの間には、通常タイムロスが生じる。子ども心をくす...
2012/Nov/04 / category: 本・文学

今月の「あるうち読んどきヤ!」 :石牟礼道子 『食べごしらえ おままごと』 

最近読んだ群ようこのエッセイによると、東京都心のマンションでは住民の出す生ゴミの量が激減しているそうだ。上手に処理しているから?いえいえ、家で料理をすることを放棄し、食事はデパ地下で買うからなのだ。仕事で忙しいカップルだけではなく、定年退職...
2012/Oct/29 / category: 本・文学

大野更紗著 『困ってるひと』:「これが、苦しむ、ってことか」

大野更紗氏、上智大学の学部生の時代からビルマの難民の方々のお世話に奮闘し、晴れて(?)院生となりタイでのフィールドワークに打ち込もうとした矢先、病名も治療方法もわからぬ難病に倒れ、思いもかけず自分がお世話される側に。今まで何気なく出来ていた...
2012/Oct/14 / category: 本・文学政治・経済
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