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黒カナリアのぶらり台北一人旅 (2) 本土からの襲来 & とっさに出た一言

しかし今回は悲しいかなあまりイケメン、美女にお目にかからない。友人によれば日本人よりも背が高いと言っていたが、そうかな、横に広いだけではーと思ってしまう。顔も鼻も体も丸い陽気な感じがお好みならばまさに天国。男性は顔デカのがっちりおやじタイプか茶髪をリーゼントにした今風の若者。モデルらしき美男は一人だけ台北「SOGO」で見かけたが、長身のインテリ優男が好みの私にとっては物足りない。

056マンウォッチングがだめなら、MRT(地下鉄)で、モダンアートはいかがか写真(写真1)。プラットホームは幅広、ベンチでくつろぐ人多々あり。

034こう天気が悪いとここに行くしかない。故宮博物館(写真2)である。いいものはすべて台湾にとっていかれたと本土の中国人はみな言うらしいが。

最寄りの士林駅についたあたりからバスには長蛇の列、タクシーで博物館に乗りつければバスが何台も停車していていやな予感。 地下から入ると案の定ものすごい人の群れ群れ群れ。 個人チケット売り場はがらがらだが。 人気の3階から回り始めると博物館にあるまじき大声と足音と口笛、なぜか空気がざわざわと…一体何事?! 申し合わせたように赤いダウンに身を包んだ本土からの団体さんである。確かに静かすぎる団体も不気味だけど、それにしてもなぜそう叫ぶ? みんな耳でも遠いのか。携帯で話すわ、人は押しのけるわ、エレベーターを下りる前から乗り込んでくるわ、トイレでも並ばないわ、もう無法地帯である。
こりゃだめだと私はカフェで休憩を決め込んで団体が引いてからゆっくり鑑賞を楽しんだが、可哀想にタクシーに乗せてあげた二人の名古屋嬢は目玉の作品も何も、全然見れなかっただろう。
それにしても午後、すっかり静まった中で見た白磁は凛と張り詰めた美しさで元々は青磁の方が好みだった私も宗旨替えをしたくなるくらいだった。かの有名な白菜の玉(ぎょく)も確かにすごいけど、にしてもなんで白菜や角煮を玉(ぎょく)に?…

マッサージもはしごして、食べたいもの、行ってみたい場所もほぼ制覇していざ帰り。
空港バスのバス停はホテルからさほど離れていないし、そう土産もないことだしバスに乗ることにした。 途中のおやつに、台湾のメロンパンは如何にーとベーカリーで買い(まだ食べるんかい)、その袋をぶらさげてスーツケースをガラガラしつつバス停に。痩せたおじいちゃんがなんか話しかけてくる。はあ、わからんって中国語。 どうやらじっちゃんはバス会社のチケット売りらしく、桃園空港までのチケットを156元(タクシーのほぼ8分の1やね)で買い、じっちゃんに時計を指してバスの時間を聞いてみる。案内板には20~30分おきとしか書いていないのだ。適当~。 じっちゃんは実に微妙な23分くらいから28分あたりを指し、現在時刻は9時10分を回った辺り。しかも寒いし。コンビニでコーヒーを買って表道路に面した椅子に座ってくつろいだ途端にバスが… えっと飛び出してみると空港―市内のシャトルバス。一人客を下ろすとちょっと待ってよという間もなくそのまま走り去って行った。
茫然としているとじっちゃんがトイレ?から戻ってきて今のバスだったのになんでここにいなかったんだ的に私を責める。 しかし時間は9時15分。だってじっちゃんもっと後の時間指さしてたじゃんかとごねてみる。 まあじっちゃんに文句を言ってもらちがあかないので、近くにいたサッカー日本代表の長谷部似のハンサムなお兄ちゃんに英語で話してみると彼は英語も上手く(さすが長谷部似)じっちゃんの話を訳してくれ次は15分後に来るという。 この時じっちゃんを呼びとめる時にとっさに出た言葉が、全く変な記憶が残っているものである。昔見た中国映画で子供がおじいちゃんの事を「イェイイェイ」と言っていたのがとっさに蘇り、「イェイイェイ」とよびかけるとじっちゃん、「あー?」と振り返った。願わくは「こらぁ、じじい」という意味でないことを願うばかりである。後で中国語のできる友人に聞いてみると通じないことはないけれど、向こうが私をいくつくらいだと思っているかにもよるとのこと。本来は血のつながりのないものが使う言葉ではないようである。すまんすまん、じっちゃん。

その後じっちゃんは名誉にかけてもあの中国語のわからん娘っこ(ではないが)をどうあってもバスに乗せてやらねばと覚悟したようで、再び風よけでコンビニに入った私(だって寒いんだもん)を早く早くと呼びに来る念の入れようであった。
予定より五分過ぎで到着したバスに無事に私を乗せたじっちゃんはまぎれもない安堵の表情で見送ってくれた。じっちゃんよ、謝謝。
無事にバスに乗り込んで食べたメロンパンの味はなかなかのものであった。
*筆談すればよかったのにと友人に言われてあーそうだ。漢字の国やのにねえ。それを思いつかなかったわたしもかなりのアホである。街には怪しい日本語も溢れていた。071

なんか「女の子組み合わせ」ってAKBが詰め込まれてそうですね。



posted date: 2014/Mar/17 / category: バカンス・旅行

身体と心に気持ちのいい事が大好きな、自分に甘いO型人間。 映画は堅すぎるドキュメンタリーをのぞいて、こてこて恋愛物からホラーまでとりあえずなんでも食いついてみる系。

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