フランスからグローバリゼーションとオルタナティブを考える新しいフランス学

IMF:日本は債務削減の努力を フィガロより

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東京を訪問したIMFのラガルド専務理事は、膨大な公的債務を削減するプランに着手するよう日本側に求めた。

「日本の優先課題は、早急な財政再建策と公的債務を削減するしっかりした中期的プランに着手することです」とラガルド女史は公式会見で発表した。世界第3位の経済規模を有するこの国の公的債務は対GDP比で200%にもおよび、これは先進国中では最大である。しかしながら、ヨーロッパの国々を襲っているような緊迫した状況にさらされていないのは、国債の95%が国内で保有されており、世界第2位の外貨保有国だからである。

「どの国が安全ということはありません。先進国でも開発途上国でもおなじですし、ヨーロッパから遠く離れていてもです」そして「日本がほかの国よりもより安全というわけでもありません」とラガルド女史は東京での記者会見で警告した。同女史は、債務危機の連鎖は、2つの大きな要因によって引きおこされると説明した。「実体経済面からと金融面からです」「日本は輸出大国ですから、もしも輸入大国のほうが深刻な危機を迎えたら、あきらかにその影響は日本にも及ぶことになります」「金融面に関していえば、銀行や保険会社や金融部門が一般的にいって危機の連鎖を加速することになるのです」

予算の40%が債券発行によって工面されている日本の財政赤字は、補正予算案によって膨らむリスクをはらんでいる。この予算案は全体で1000億ユーロにもおよび、3月11日の大震災――地震、津波、福島県での原発事故をめぐる東北地方の復興財源として充てられることになっている。格付け会社のムーディーズは、8月、震災後に深刻化した膨大な公的債務問題を原因として、日本の長期国債の格付けをAa3に引き下げた。またスタンダード・アンド・プアーズやフィッチ・レーティングスといったライヴァル格付け会社も同様の処置をとる可能性があることを発表した。野田佳彦内閣総理大臣は依然として議論の余地のある財政改革に取りくむと公表している。

FMI: le Japon doit réduire sa dette lefigaro.fr 12/11/2011

(訳者註:記事の内容そのものはさして真新しい情報ではありませんが、この記事についての、現地読者のコメントに印象的なものがありました。「En fait, ils sont maîtres de leur dette, de leur économie, et de leur monnaie…」「彼ら(日本人)は自分自身の負債の、経済の、通貨の主人なんだ・・・」です。日本の財政健全化が大きな案件であることに変わりはありませんが、そのなかの救いといえばたしかに日本の財政問題は国内問題として処理できることでしょうか(財政破綻で外国に経済的な大迷惑をかける可能性はありますが)。すくなくとも「手前らから金借りてるんじゃねえんだから、よそもんがごちゃごちゃいうな!」くらいのことはいえるでしょう。ところがヨーロッパ圏といえば、どの国がどの国の実質的な債権国であり債務国であるかが分かりにくくなっている側面があると思います。 またこの記事に「(1)国際経済統合(2)国家主権(3)民主主義-の3つを同時に達成しようとしても必ず1つが犠牲になるという考え方だ」とありますが、まさにギリシャなどはEUやIMFの影響下にあって「国家主権」が危ういことになっていますし、その国家主権を取りもどそうと思えば「国際経済統合」=「ユーロ」からの離脱を余儀なくされるでしょう。

とにかく今後の動向に依然として注目しておく必要がありますね…)

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専門はフランス思想ですが、いまは休業中。大阪の大学でフランス語教師をしています。

小さいころからサッカーをやってきました。が、大学のとき、試合で一生もんの怪我をしたせいでサッカーは諦めて、いまは地元のソフトボールと野球のチームに入って地味にスポーツを続けています。