フランスからグローバリゼーションとオルタナティブを考える新しいフランス学

山本太郎議員が天皇陛下に直訴 (Figaroより)

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とある日本の国会議員が厳重注意処分を受けた。天皇を政争に巻きこむというタブーを破ったからだ。

山本太郎参議院議員は10月31日に開かれた秋の園遊会の際に、天皇に手紙を手渡した。これは過去一世紀をさかのぼっても前代未聞のできごとであり、天皇に福島での原発事故に関心をもってもらうためだった。

11月8日、山本議員に対し参議院は理事会で皇室行事への参加を禁止することにし、厳重注意した。メディアによると「参院議員であることを自覚し、院の体面を汚すことがないように」と述べたという。

” 山本議員は俳優で、そして反原発を訴えて今年7月の参院選挙に当選した。山本議員は2011年3月の福島原発事故以来続く放射能漏れが日本の子供たちに与える「危険性」を天皇に知ってもらおうとした。 山本議員の行動は、今上天皇の父、昭和天皇が1946年1月、公式に「現人神」であることを自ら否定してから70年近く経っている天皇の社会的地位や天皇個人にまつわる事柄にたいする日本人の敏感なところを際立たせた。”

Japon: un élu ose approcher l’empereur Le Figaro.fr avec AFP Mis à jour le 08/11/2013  

エキセントリックな人が起こしたなんともエキセントリックな事件ですね。ぼくにとって山本太郎は3つの顔をもっていて、まずこれ
youtu.be/QsHuZySCzjs

大げさな表現をぼくは好まないのですが、なんじゃこりゃ、と当時大衝撃を受けました。当時の彼は芸人ではなく、身分上はただの高校生でしたし。

ついでこれ⇒ youtu.be/k39xfPdNr00
演技が演技になってない、別言すれば存在自体が劇的にできあがっていて、演技と実像の境界線が曖昧な役者だなとの印象をもちました。演技が下手だとかそういうことがいいたいのではなく、これはこれで天賦の才だなと。ドラマに彩を添えてるし。


そして、最後が参議院議員山本太郎。上記2つの印象を踏まえたうえで、ある意味では小泉純一郎以上の劇場型国会議員ではないかという気がします。

また「山本議員の行動は、今上天皇の父、昭和天皇が1946年1月、公式に「現人神」であることを自ら否定してから70年近く経っている天皇の社会的地位や天皇個人にまつわる事柄にたいする日本人の敏感なところを際立たせた」というくだりは、ちょっと論点がズレてるかなと思います。戦前の旧帝国憲法下においても、形式上はともかく慣行として天皇は政策決定プロセスに関与しないことになっており、戦後その慣行が明文化されて日本国憲法があるわけですが、戦前戦後を問わず一国会議員が天皇に直訴することはタブーというよりルール違反だと見なすべきなんじゃないでしょうか。

そもそもヨーロッパ諸国にも立憲君主制を採用している国がたくさんあり、国王の政治的権限は程度の差こそあれ大幅に制限されていて、原則的には政治に関与しないという立場をとっているはずです。日本に限らず、たとえばイギリスなどにおいても一国会議員がエリザベス女王になんらかの政治的協力を求めるような行動に出れば大問題になるでしょう。

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専門はフランス思想ですが、いまは休業中。大阪の大学でフランス語教師をしています。

小さいころからサッカーをやってきました。が、大学のとき、試合で一生もんの怪我をしたせいでサッカーは諦めて、いまは地元のソフトボールと野球のチームに入って地味にスポーツを続けています。