フランスからグローバリゼーションとオルタナティブを考える新しいフランス学

10月の1曲 “Make No Mistake” Keith Richards from “Talk Is Cheap” (1988)

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少し寒くなってくると聴きたくなるのがHi Sound。70年代のアメリカ南部が誇るソウル・ミュージックの名門レーベル、Hi Recordの創り出したスタイルです。アッパーとは無縁の、ゆったりもっちゃりとしたグルーヴ。ソフトなストリングスと優しい女性コーラス。適度にくたびれてしっくり肌になじんだ部屋着のように包み込み、ダメダメな自分でさえも忘れさせてくれます。単に「心地よい」ではなく、ぴりっとアクセントを添えるホーンセクションに、ひとつまみのブルージーさも加えられているのがまた妙味。どうだカッコいいだろうと鼻うごめかせたくなるタイプの音楽では決してありません。時々ひっぱりだしては「はああ」といい気分にさせてくれる、そんな音楽です。

あのキース・リチャーズがこの音楽のファンらしい・・・と知ったのは、初のソロアルバムに収録されたこの曲を聴いたから。いやんなっちゃうくらい、まんま、Hi soundです。Hi Recordの総帥ウィリー・ミッチェル率いるメンフィス・ホーンズを呼んできてホーンアレンジもお願いしているのだから、ホンモノ間違いないのですが、オルガンの入り方とか、メロディラインとか、知ってる人は「お好きですなー」と肩のひとつもたたきたくなるぐらいの徹底ぶりなんです。 しかし、キースはミックではないのであって、お世辞にも上手な唄うたいとはいえない。枯れた声質からしてこのタイプの音楽を歌うのは無謀と思ったものですが、意外とキマっています。過剰に甘くならず、緊張感の糸が一本通って、かえって音的にもおもしろくなりました。恥ずかしそうに、でもうれしそうにマイクの前に立つあのキースの顔が容易に想像できちゃうのも楽しい(一度やってみたかったんでしょうね・・・夢が叶った!というひとときだったかも)。武骨な声に優しく寄り添うサラ・ダッシュのふくよかな声もいい感じ。 聴いてみたい方はこちらでどうぞ。 www.youtu.be/5BdTez7-rtY

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GOYAAKOD=Get Off Your Ass And Knock On Doors.

大阪市内のオフィスで働く勤め人。アメリカの雑誌を読むのが趣味。 門外漢の気楽な立場から、フランスやフランス文化について見知った事、思うことなどをお届けします。