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Recyclez vos cordes de guitares : c’est nickel !

text by / category : 音楽 / 政治・経済

仏メディアのカルチャーサイト Culture Box に掲載された記事「あなたのギターの弦をリサイクルしてください!それはニッケルです」を Twitter で紹介したところ、1週間にわたって 4000 RT (Crowdbooster によれば100万人以上に拡散) という破格の反応があり、この問題に対する関心の高さをうかがわせた。つまりは使用済みのギターの弦のリサイクル運動がフランスで始まったようだ。日本はどうなのだろう。以下が記事の訳である。

ギタリストたちへのお知らせ:切れてしまった弦、使用済みの弦をもう捨てないでください!若い組織の主導で、スタジオや楽器店がフランスの各地でギターの弦を集めている。ニッケルのような金属を回収するためだ。

「60年後になくなるというのに、ニッケルをゴミ箱に捨てることは許されないでしょう」。25年以来ギタリストをしている34歳の Music Solidarity の代表セドリック・ブルーズは言葉をはさむ。その協会は2012年の初めに設立されたばかりだ。(www.musicsolidarity.com)

「協会の目的ですか?ギター、ベース、ヴァイオリン、ピアノの弦の一部になっている金属に第2の人生を与えること。協会としては無駄遣いと戦い、回収した金属を売ったお金をアフリカに楽器を送るために使います」

数か月前に呼びかけたところ、行動が徐々に広がり、フランス各地で80近くの集積ポイントができた。スタジオ、音楽学校、MJC(青少年の家)、楽器店などだ。パリの大きな楽器店 Star’s Music では、数か月前からポスターがレジの客の関心を惹いている。「今のところ、使用済みの弦を持ってくる人たちはあまり多くないですが、店の使用済みの弦を主に回収しています。しかし人々をその気にさせることができるとすれば、それをやらないことは愚かなことでしょう」と店長のダヴィ・デュプレは言う。

一方、レンヌの近くの楽器製作者は、最初の10キロ入りの小包を送ったと言う。彼はその後も弦と他の金属片を保管している。以前はゴミとして捨てていたものだ。

回収した金属の有効なリサイクルを行う余地はまだある。協会は、ケータイやPCの回路基板に含まれる、金のようなレアメタルを扱う特別な会社を見つけたことを強調する。

4分の3以上のエレクトリック・ギターの弦は芯の部分が鋼鉄で、ニッケルの針金が巻きついている、とセドリック・ブルーズは説明する。ヴァイオリンの弦の中にあるタングステンやピアノの弦の中にある銅など、他の金属も対象にしている。協会はドラムの壊れたシンバルも集めている。それらは銅と錫(すず)の合金で、ときどき銀も含まれる。

ニッケルのような、いくつかの金属についてはリサイクル率を高めることが極めて重要だ。ニッケルの世界の埋蔵量は40年から60年分と見積もられている。

「私の協会が生き延びるための大きな問題は、協会が機能するための費用をカバーするために、どれだけの量の弦が必要なのかを知ることだ」とセドリック・ブルーズは認めている。ニッケルは充電できる乾電池に再利用できるし、時計やフォークも作れる。ロンドンの先物取引市場でニッケルは現在1トン16000ドルで取引されている。

「私は自分の計画が経済的に見込みがあるかはわからないが、地球のためには良いとわかっている」と Music Solidarity の代表はつけ加える。Music Solidarity は音楽業界で名前を知られるために、夏の音楽祭を活用している。

Eurockéennes (ユーロケエンヌ)祭で彼はザ・キュア The Cure のギターの弦を集め、歌手のユベール=フェリックス・ティフェーヌ Hubert-Félix Thiefaine の参加の約束を取り付けた。金曜から日曜まで彼はジロンド県での Reggae Sun Ska 祭で自分のプロモーションツアーを続ける。

Recyclez vos cordes de guitares : c’est nickel !
Par Culturebox avec AFP
Publié le 01/08/2012

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posted date: 2012/Aug/12 / category: 音楽政治・経済
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